組織の価値観は4つの視点で作られる 〜インテグラル理論で記述するインキュビットの企業文化〜

 

こんにちは、株式会社インキュビット代表の北村尚紀です。

現在、インキュビットという深層学習/機械学習を用いたシステム開発と新規事業の立ち上げ支援をしている10名程度の会社を経営しています。

今回は、当社の価値観を明文化するにあたって作成した「組織文化を包括的に構造分解できるフレームワーク」の紹介と、そのフレームワークを使ったインキュビットの企業文化の紹介をしたいと思います。

後述しますが、「インテグラル理論」はアメリカの思想家であるケン・ウィルバーが生み出したもので、今回はその中でも”世界の見方(四象限/クオドラント)”という要素を使って組織の構造分解を試みます。

目次
– 組織文化の構造分解のそもそもの動機
– 組織文化の4つの基礎要素
– インテグラル理論の四象限
– 四象限の組織文化への応用
– 4つの視点からみた組織文化
– メルカリに見る組織文化の例
– 自社への応用

「組織文化の構造分解」のそもそもの動機

そもそも僕は、高校を3ヶ月で中退、2年間引きこもり、カナダの大学へ留学、20歳で起業、22歳で上京して2社目起業という経歴なので、企業に勤めたこともなければ、企業へ勤めている友達もあまりいません。

なので”企業へ勤める”ということを根本的に理解していませんでした。

しかし、創業時からほぼ1人でやっていたインキュビットも2年が経ち、規模拡大を目指すなら人を雇わなきゃなーとなったときに、
「なぜ僕は人を雇うのか?」
「なぜ優秀な人が今の会社を辞めて、わざわざこの会社に入るのか?」
「僕が雇うことで、雇われた人を幸せにできるのか?」
という問いにぶち当たり、
「これに答えられない限り採用なんてできないな、、、」と真剣に悩んでいました。

「人を採用して事業を通して人生を共有する限り、入る価値があると言い切れる企業を作ろう。」
「自信を持って優秀な人材を呼び込める会社を作ろう。」
2年ほど前にそんな決意を固め、組織の価値観や大事にしていることを明文化する作業を始めました。

組織文化を語る上での良いフレームワークが無い

そんなこんなで組織の価値観の整理を始めたのですが、いくつかの課題にぶつかります。

  • よく言われる「Vision/Value/Mission」という言葉があるが、そもそもこの言葉の定義が不明瞭。それぞれがどんな概念をカバーしているのか、この3つの言葉がどんな関係性を持っているのか整理されていない。
  • 他の企業のValueとやらを調べてみても箇条書きで何個か書いてあるだけで、それが本来の組織文化を包括的に表しているとは思えない。また、価値観が複数個あった際の優先順位付けが不明瞭。

「組織文化が大事である」というのは、耳が腐るほどよく言われることです。

それにも関わらず、その組織文化を包括的な視点から説明できるフレームワークをいくら探しても、しっくり来るものが存在しないように思えました。

これでは、会社の組織文化を整理できない、、、。
ということで、まずは「組織文化の構造分解」から始めてみることにしました。

「組織文化の構造分解」の目的

当初この試みを始めた際には、以下の目的を設定していました。

組織文化というものを包括的に捉えることができるフレームワークを作り、自社の組織の価値観の明文化に役立てる。それは、抜け漏れがないこと/シンプルであること/優先順位がわかることの要件が満たされていることが望ましい。

フレームワークは必ずしも万能ではありません。
しかし、複雑なものをシンプルに整理するには役に立ちます。

今回の試みで得た結論が、僕が収集した情報の中では一番しっくりくるものなので、一度シェアしてみたいと思います。
全ての組織に当てはまるものではなく、”僕が考える組織に最も合っている”というだけかもしれないので、指摘や改善案、感想等もらえるととても嬉しいです。
では、前置きが長くなりましたが本編です。

組織をビジュアル化してみる

組織文化の構造を理解するに当たって、まずは個人を中心に組織/社会との関係性のビジュアル化をするところから始めます。

そうすると、個人を中心にした組織/社会との関係性は以下の4つに整理されます。
1. 自分自身
2. 自分と仲間との関係性
3. 自分と組織との関係性
4. 組織と社会との関係性
この4つが組織文化の基礎要素となります。

「仲間と組織の関係性」は1人称から見ると「自分と組織の関係性」と同義になるので省略し、「自分と社会の関係性」は「自分と組織の関係性+組織と社会の関係性」と表現できるので省略しました。
この4つの基礎要素を、これから紹介するインテグラル理論の四象限に当てはめて理解を深めていきます。

インテグラル理論とは

インテグラル理論は、アメリカの思想家であるケン・ウィルバーによって生み出されたものです。

インテグラル理論は、ものごとを統合的・包括的にとらえるための枠組みを示すことをその目的としており、世界の見方(クオドラント)、意識の段階(レベル)、意識の状態(ステート)、多様な能力(ライン)、多様な特性(タイプ)という5つから構成されています。(インテグラル理論入門1, P17参考)

今回の試みではその内のひとつである四象限(クオドラント)のみを応用します。
(インテグラル理論は実際はそれだけで本何冊もかけるようなもっと深い理論です。他の要素も応用できる可能性があるはずなので、今後1つずつ応用してみたいと思います。)

四象限とは以下のようなものです。

このフレームでは、内面↔外面と個人↔組織の軸で四象限を作り、その4つの視点からものごとを見る、ということをします。

左上の象限:個人の内面を示しています。主観的な経験の領域であり、個人的な心理状態といってもいいでしょう。
左下の象限:集団の内面を示しています。集団内で共有される間主観的な合意の領域であり、個人間の関係性に現れる暗黙の了解のような共通認識や常識のようなものです。
右上の象限:個人の外面を示しています。客観的な事実の領域であり、物質世界の結果に現れるものです。
右下の象限:集団の外面を示しています。間主観的な外的制度の領域であり、社会システムや社会制度といったものです。

インテグラル理論では、ひとつの事象において、この4つの視点が同時生起すると考えます。
つまり、ひとつの出来事をこの4つのレンズから見ることができるということです。
そうすることにより、ひとつの視点に偏ることなく、主観的・客観的・文化的・社会的な視点からものごとを見ることができます。

四象限の組織文化への適用

それでは、四象限の簡単な紹介が終わったので、先程の組織文化の4つの基礎要素を当てはめてみたいと思います。

組織文化の4要素は以下の4つでした。
1. 自分自身
2. 自分と仲間との関係性
3. 自分と組織との関係性
4. 組織と社会との関係性

これを四象限に当てはめると以下の図になります。

ひとつずつ見ていくと、各象限はそれぞれ別の視点から個人と組織を見たものとして説明できます。
左上の象限:個人がどういう動機や意識で存在しているか。
左下の象限:個人が組織内のメンバーとどのような関係性を構築しているか。
右上の象限:個人が組織(もしくは社会)に対してどういう行動をし、どういう結果を出しているか。
右下の象限:組織が社会に対してどういう価値を提供しているか。

今回の「組織文化の構造分解の試み」では、このようにして組織文化を4つの視点から整理することができます。

それぞれの視点から組織をみてみる

それでは、このフレームワークのそれぞれの視点から、どのように組織を見ることができるのかの例を紹介してみたいと思います。

左上の象限(自分自身)

左上から組織を見ることで、個々人が「自分が何をやりたいか」に沿って活動しているかどうかが見えてきます。
好きなことを仕事にしている個人事業主や、自分の情熱の捧げられることを基準に仕事選びをしている人にとってはこの視点がとても重要でしょう。

この視点に重点を置きすぎると、以下のような弊害が生まれます。

  • 自己中心的な個人が増えチームワークが犠牲になる(左下象限が見えていない)
  • 価値の高い仕事ができていない(右上象限が見えていない)
  • 社会に貢献できていない(右下象限が見えていない)

逆にこの視点が犠牲にされた場合、以下のようなことが起きます。

  • 自己犠牲的な貢献を強いられる
  • 組織やチームのために自身が疲弊する

左下の象限(自分と仲間との関係性)

左下から組織を見ることで、どんなチームワークを重視して活動しているかどうかが見えてきます。
家族経営や友人での起業などは、関係性から生まれる組織のパターンなのでこの象限が重視されることが多いでしょう。

この視点に重点を置きすぎると、以下のような弊害が生まれます。

  • 個々人が価値の高い仕事ができないまま組織へ留まる(右上象限が見えていない)
  • チームの維持が重要になり、社会へ貢献する使命が欠如する(右下象限が見えていない)

逆にこの視点が犠牲にされた場合、以下のようなことが起きます。

  • 個々人がそれぞれ自己主張しすぎて、チームとして機能しない
  • 管理体勢に問題がおき、良好なチームワークが構築できない

右上の象限(自分と組織との関係性)

右上から組織を見ることで、どんな職務や技能へのこだわり、結果に対するこだわりを持っているかが見えます。
弁護士事務所や税理士事務所などは、個人個人が特殊技能をもつスペシャリストであり、それを活かすことを目的として集まっている集団の場合、この視点が重視されるでしょう。

この視点に重点を置きすぎると、以下のような弊害が生まれます。

  • 個人プレーを重視したチームワークの欠如(左下象限が見えていない)
  • 個人の職務実行が重要になり、組織全体として社会へ貢献する使命が欠如する(右下象限が見えていない)

逆にこの視点が犠牲にされた場合、以下のようなことが起きます。

  • 仲良しこよしのお友達集団のような組織になる
  • 個々人が結果を出し切れず、組織で使命が達成されない

右下の象限(組織と社会との関係性)

ここから組織を見ることで、その組織がどんな価値を社会へ提供しようとしているのか、どんな使命を掲げているのかが見えてきます。
ワンプロダクトで勝負していて、そのプロダクトのために集まった組織や、カリスマ経営者がいるミッションドリブンな組織はここが重要視されることが多いでしょう。Amazonなどはこんな雰囲気の組織ではないでしょうか。

この視点に重点を置きすぎると、以下のような弊害が生まれます。

  • 使命の達成のために、組織内の個人が犠牲的な貢献を強いられる(左上が見えていない)

逆にこの視点が犠牲にされた場合、以下のようなことが起きます。

  • 社会へどんな価値を提供するのか目的を失った組織になる
  • 社会への倫理観が欠如した組織になる

以上、このように4つの視点から組織を見てみることで、様々な発見があります。
また、4つの視点から何かが抜けた組織には、弊害が生まれることもわかるかと思います。

メルカリに見る組織文化の例

実際の企業の例として、メルカリを見てみたいと思います。
メルカリは企業文化の浸透に力をいれていることで有名ですよね。
メルカリでは会社のミッションとバリューは以下のように設定しているようです。(https://www.mercari.com/jp/about/)

ミッション:新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る
バリュー:
– Go Bold — 大胆にやろう
– All for One — 全ては成功のために
– Be Professional — プロフェッショナルであれ

これら4つを四象限にあてはめるとこうなります。

図に見られるように、メルカリのミッションとバリューは、バランスよく四象限全ての視点から企業文化が表されています。

このようにバランスがとれたバリューを設定することで、
– 個人レベルで大胆な行動や挑戦を促し、(Go Bold)
– チームで創造的な関係性を構築する合意形成をし、(All for One)
– 個人のアウトプットのレベルを引き上げ、(Be Professional)
– 全体としてのベクトルを統一し、ひとつの世界観を創ることができます。(マーケットプレイスを創る)

メルカリの場合は、そのミッションとバリューの浸透にもかなり力を注いでいるという記事をよく見かけるのですが、そもそものミッションとバリューの設計から秀逸だったのだなと思います。

自分の会社への応用

では最後に、そもそもの目的であった自社への応用を行いたいと思います。

ここからは「北村尚紀が信じている各象限での”良い”もの」のお話です。

”良い組織”とはどんな組織なのか考えたときに、そもそも”良い”というものが一種のイデオロギーなので絶対解はありません。
あくまでも”自分自身が信じている、その時代の人々にとって良い組織”という事になります。
そして、僕が信じる”良い”組織とは、

  • 個々人がユニークな情熱と好奇心を注げる活動を存分にできて、
  • 自由な文化・信頼・協調をベースとしたチームワークを発揮できて、
  • 個々人がプロフェッショナルとして価値の高い成果を出すことができて、
  • それが組織の成果となって大きな影響力を社会へ与えられる。

という4つの視点がバランス良く、高い水準で、時間が経っても維持され続ける組織です。

一つずつ説明していきます。

左上:内側×個人 = 情熱から始める

僕は個人の夢や情熱を犠牲にする組織が嫌いです。
また、自分の情熱や好奇心を押さえ込んだ、自己犠牲的な働き方も嫌いです。

一緒に働く人には、その人それぞれの興味・好奇心・探究心・貢献意欲に純粋に従い、ワクワクしながら仕事をしてほしいですし、また自分もそうありたいと常日頃から意識しています。
なのでインキュビットでは「あなたの情熱に純粋に従って下さい。我慢はしないで下さい。」といつも伝えていますし、個々人がそれぞれの情熱を追い求められるような組織設計にできるよう心がけています。

僕がここでいう情熱とは、仕事のことだけでなくプライベートなことも含みます。
過去には、あるエンジニアが「日本じゃなくてタイに住みたい」というのでリモートで働けるようにしましたし、ある台湾人のマネージャーは「入社2ヶ月だけど台湾に戻ることになった。でもインキュビットでみんなと働きたい。」ということで彼を中心に台湾支社を作ることにしました。
つまり「あなた自身の人生を全力で追い求める生き方をしてください。」というメッセージです。

これは決して自己中心的な行動を認めるということではありません。
メンバーには他の象限の視点とバランスを取ることが要求されます。
そして、企業としても個人の情熱を追求する生き方を精一杯応援するという覚悟を決めているということです。

左下:内側×組織 = 闊達自在な共同体

個人の情熱をそれぞれが追求できる組織であり、なおかつ1+1が2以上になるチームプレーができる組織にするのはどうすればいいだろうか?
その疑問について色々考えた結果、「闊達自在な共同体」という答えになりました。

そもそも個々人の意思を尊重しているので管理をしてはいけません。なので「何人たりとも他のメンバーに対して行動と意思決定の強制力を持たない。あるのはメンバーの自由意志による決断と行動のみである。」という原則になります。

ただし、これもまた自己中心的な行動を認めるということではありません。
「この人は管理して指示出ししなくても、自分の頭で考えて周りのみんなと組織と社会のために最善の手を尽くしてくれている。」と信頼するということです。

この信頼を作るのは、信じる側も信じられる側も大変です。しかし、これが出来なければ僕の信念に反するので信頼をベースにした組織づくりをがんばっています。

なので、出勤時間は自由、リモートも自由、海外移住自由、基本指示だしは細かくしない、ただし全員で全力で結果も出す、みたいな雰囲気です。

右上:外側×個人 = 最高の仕事をする

個々人が情熱を追い求めてほしい。そして、インキュビットでは同時に高い基準でのアウトプットも要求しています。
メンバーには自らの職務に信念を持ち、最高の価値を提供するべく努力してほしいと思っていますし、そもそも自分の好きなことやってるんで自然とそうなるよねと思っています。

こだわりの無い中途半端な仕事は本当に時間の無駄です。手を抜くと失敗の理由が明確にわからないので、学習できないからです。
そして、半端な仕事はクライアントにとっても、周りのメンバーにとっても迷惑な話になります。
常に全力で最高の仕事をして、全力で学習していく。そんな文化を創っていきます。

右下:外側×組織 = 社会へ良い影響を生み出す。

最後に、これまでの三象限を全て掛け合わせて全力で社会へ価値を提供していくことです。

僕は会社というのは「個人の情熱をひとつのベクトルへ練り上げ、大きな力にして社会へ還元させる器」のようなイメージを持っています。
一人ひとりは自分自身の情熱を追い求めているが、そのエネルギーが組織によって紡がれ、仲間と協調することで1+1が2以上になり、結果として組織が示した方向性に向かう。そんな感じです。

なので「社会へどのような影響を生み出したいのか」ということを重視しています。インキュビットではクライアントと協力してひとつの事業を生み出していくというお仕事をしているのですが、必ずクライアントには「その事業は社会にとってどういう意義があるのか?」という質問をします。
この答えが中途半端だと社内のエンジニアやメンバーから「そのサービスに意味があると思えないし、それで課題が解決されると思えない。」とちゃんと反対意見が来ます。

エンジニアも意味があると信じられるものを創りたいのです。その意味というものを、インキュビットでは大いに議論できる組織にしたいと思っています。

ということで、4つの視点からみることで僕が信じる良い組織を包括的にまとめることができました。フレームワーク自体には僕は今は結構満足しています。

※それぞれについて「なぜそれが良いと思うのか」を書き始めるとこのブログ4つ分くらいの量になるので別記事で書きます。

また、これらはまだまだ創業者である僕の頭から出てきたものであり、これからゆっくりとチームで熟成し、仕組みへ反映し、組織へ浸透させていかなければならないです。
今後はそこをがんばろうと思います。

まとめ

ということで長くなりましたが、
– 組織文化の4つの基礎要素
– インテグラル理論の四象限
– 四象限の組織文化への応用
– 4つの視点からみた組織文化
– メルカリに見る組織文化の例
– 自社への応用
という内容を書いてみました。

最初に記述したとおり、完璧なフレームワークというものは存在しないですし、このフレームが僕自身の思考と合っているだけで全ての企業に応用できるものではないかもしれません。
しかし、今回紹介した4つの視点で組織をみることで、

  • その組織にはどういう視点で個人が集まっているのか
  • 組織が重要視している視点は何か
  • 組織が盲目的になっている視点は何か

ということが見えてくるかと思います。

みなさんが良い組織をつくるための参考に少しでもなれば嬉しいです。
指摘や改善案、感想等待っています。
長文読んでくださりありがとうございました。

おまけ : 四象限+時制でMissionとVisionを整理

おまけその2です。

前置きの課題の提起で、”「Vision/Value/Mission」という言葉があるが、そもそもこの言葉の定義が不明瞭。”と書いたので、この整理もしちゃいます。
※この辺の整理はいろいろな定義があるので、これ以降についてもひとつの考え方だと思って読んでいただければと思います。

→追記:ビジョンについて書きました:http://naobit.me/archives/4008

まず、このブログで説明していた四象限の内容は”Value”という表現が一番近いかもしれません。
Valueは、日本語に直すと”価値観”ですが、価値観とはつまり「時制によって変化しない根本の思想。何を”良い”と信じているのか。」です。
組織内で共有されるイデオロギーですね。
なのでこのValueは、過去→現在→未来に関わらず一貫して維持されている必要があります。

そして、四象限に時間軸を足すと、未来にMissionとVisionがあります。

なので、MissionやVisionも同様に4つの視点から捉えることができます。

そして僕の中では、
– Visionは理想。未来の理想像。完璧に達成できないもの。
– Missionは現実。実現し達成するべきもの。
という分け方をしています。

Visionは達成できないもの、というのは意見が別れるかもしれません。
ただ僕がVisionは達成できないと考えるのは、Visionとは想像上の理想郷のようなものであり、この世に真円が存在しないのと同じように理想は現実に存在しないと思っているからです。(プラトンのイデア論)
なのでVisionは目指すものですが、完璧には達成されないものと定義しています。

逆にMissionは具体的で達成可能な方がよいと思っています。
Missionは達成し、過去となるものです。

また、ValueとMission&Visionの関係性には2パターンあります。

ValueがMission&Visionの根源となるパターン。

このパターンの場合は、VisionやMissionを掲げたことに対して「なぜ”あなた”がそのVisionやMissionを達成する必要があるのか?」と問われた答えがValue(四象限)の中で説明できます。
同じ価値観を過去→現在→未来と常に維持し、その価値観の生き様の延長線上にVisionが出来上がります。
アドラーでいうエネルゲイアなイメージです。

ValueがMission&Visionの手段となるパターン。

このパターンの場合は、先に創りたい未来の世界観(Mission&Vision)がありそのためにValueが手段となるパターンです。
「その世界を実現するためにはどのような組織や考え方がいいか?」という問いの答えががValue(四象限)の中に収まります。
アドラーでいうキネーシスなイメージです。

ちなみに僕はValueから積み上げてVisionを創る派です。

Value/Vision/Missionはそんな感じ。

以上。

旧サイト・リンク:https://medium.com/@naobit/organization-x-integral-theory-156568281a95

 
Naoki Kitamura

株式会社インキュビット(Incubit inc.) Founder & CEO。92年生まれ。 高校中退→引きこもり→大学@カナダ→大学中退→起業@札幌→起業@東京